群馬県内に限らず、本邦における歯科医療は 健康保険診療制度の問題 や 歯科医師数の過剰問題 があります。
これを背景として、歯科医療の品質の維持向上 と 医院運営の維持安定とを両立させることが 非常に厳しい環境下にあります。
また、本来の歯科医学に則った『 正しい歯科医療 』を提供しようとすると、不本意ながらも 患者の皆様にとって 痛み・不快感などの苦痛を伴うことがあります。
さらに、治療に要する時間・期間の問題や 費用に関する問題が生じることもあります。
これらのことは 患者の皆様にとって不満につながることでもあり、患者の皆様と 正しい歯科医療を提供しようとする医療従事者との認識のギャップを 日々痛感するところであります。
これらの問題ために
大変残念ながら『 正しい歯科医療の研修・研鑽 』を日々積み重ねていくことなど、歯科医療従事者である限り 日々勉強を続けなければならないことを棚上げして、過剰な接遇や仮装イベントなどによって『 親近感あふれる歯科医院 』を全面的に演出する歯科医院も存在します。
また、皆様の口腔内を診る前から『 抜かない 削らない 薬で治る カンタン 気持ちいい』と謳い、兎にも角にも 施術や苦痛の回避を優先させる『 とりあえずの目先で喜ばれる歯科医療 』が横行している現状があります。
この現状は
①:歯科臨床における皆様への本質的な奉仕意識を著しく奪い去ってしまう
②: かつ、誤った 過剰な商業的 接客意識を強く植えつけてしまう
これらの大きな問題を、歯科医療を通して国民の皆様に奉仕したいと願う 若手の歯科医師や歯科医療関係者に対して 教育してしまうことになります。
これらのことは、長期・総合的には 歯科医療界はもとより 皆様にとっても大きな損害をもたらすことになります。
しかしながら、前述した厳しい環境下や 患者の皆様と認識のギャップがあっても
『 誤解を受けようとも、正しい歯科医療を提供していこう 』
『 時間が かかっても、なんとしても 正しい情報を伝えていこう 』
『 目先で喜ばれる歯科医療 ではなく 最終的に喜ばれる正しい歯科医療 を提供しよう 』
と強く思う歯科医師が、数こそ少ないものの まだ存在しています。
KDRI 北関東歯科臨床研究会は、これら志の高い歯科医師達が結集して、2010年に設立されました。
かつては、志の高い 独りひとりの歯科医師が どんなに正しい情報を伝えていても、単なる少数意見として 冷笑とともに片づけられていました。
時間がかかりましたが、志を同じくする仲間が増えてきたことにより、皆様に正しい情報をしっかりとお伝えできるようになりました。
皆様方が
『 目先で喜ばれる歯科医療 』ではなく
『 最終的に喜ばれる正しい歯科医療 』を受けられるように
また
『 歯科医療を通して国民の皆様に貢献したい 』と、希望に燃える若手歯科医師を失望させないためにも、歯科医療従事者として 責任ある活動を継続していく所存です。