昨年のコラムで「歯科衛生士による局所麻酔」について解説しました。

その際、日本歯科麻酔学会と日本歯周病学会による「歯科衛生士による局所麻酔行為に対する見解」を引用しました。

その中では、「歯科衛生士を養成する教育機関において浸潤麻酔を教えている教育機関はごく一部であることや、浸潤麻酔を歯科衛生士の業務と考えているものはわずかであったとの報告などを踏まえると、浸潤麻酔全般を現時点で歯科衛生士の業務とすることは困難であると考える」旨が示されていました。

 

その後、

日本歯科医師会より

「現状の卒前教育および卒後研修の内容、社会的認知度等の観点から浸潤麻酔行為を行うことは現状では必ずしも適切とは考えていない」

という見解が発表されました。(R6年7月)

 

また、歯科麻酔学会からも改めて、

「本学会(歯科麻酔学会)会員が歯科衛生士による局所麻酔行為に関する研修会等に関与することは、本学会の見解にそぐわないものであり、医療安全の観点からも強い憂慮を抱いております」

と注意喚起されています。(R6年11月)

 

一部の学会は認定制度を設けるなど、歯科衛生士による局所麻酔行為に積極的ですが、現時点では安全性が担保されているとはいいがたいようです。

個人的には、歯科衛生士の活躍の場が広がることは喜ぶべきことですが、安全性がおろそかになってはいけないと思います。

今後もこの問題について注視していこうと思います。

 

文責:かわまがりファミリー歯科 大嶋