「フッ素コーティングをしてください」

よく、子供を連れてきた親御さんから言われる言葉です。

言わんとしていることは解るのですが違和感を覚えます。

 

一般的なフッ素コーティングとは、フライパンや車の表面にフッ素樹脂加工をすることで、汚れをつきにくくするというものです。

一方、歯科で行っているフッ素塗布は、歯をコーティングしているわけではありません。

歯の構成要素であるヒドロキシアパタイトにフッ素を取り込ませることで、フルオロアパタイトを作り出し、酸に強い歯へ変化させます。

コーティングしているのではなく、歯そのものの組成を変化させています。

 

しかし、歯が酸に強くなったと言っても、むし歯にならないわけではありません。

「コーティング」しているわけではないので、管理が行き届いていないとむし歯になります。

むし歯予防のためには、きちんとした歯磨きの習慣、食生活、生活環境が成り立っていることが大切です。そこにフッ素をうまく取り入れることで、最大の効果を得ることができます。

文責:かわまがりファミリー歯科 大嶋