腸は体の中で最大の免疫系といわれています。
その特徴は約100兆個もの腸内細菌で善玉菌と悪玉菌が共存しています。
善玉菌は乳酸や酪酸などを作り、悪玉菌の増殖を抑えて病原菌の感染や発がん物質の酸性を抑制する働きがあります。
このように善玉菌の働きを優勢に保つことが健康につながるわけです。
この重要な腸内細菌叢のバランスに口の中の細菌が関係していることがわかってきました。
新潟大学のグループは、歯周病菌のｐ.g菌をマウスに口から投与して、その影響が全身にどのように現れるかを調べました。
その結果、血管の炎症反応、脂質代謝の変動、糖尿病でみられる耐糖能異常とインスリン抵抗性の誘導などが確認されたと同時に腸内細菌のバランスが乱れることが分かったのです。
他には歯周病菌が腸内細菌の中から見つかったという研究報告が、複数でてきています。
腸内環境を整えるためにも歯周病対策が重要といえそうです。
まずは、最寄りの歯医者さんで検診を受けてみてください。
文責：森デンタルクリニック 森 公祐
