2023.02.08 KDRI 2月例会が開催されました。
今回は 群馬県歯科医師会館 を利用しての例会開催となりました。
今回は 2名の歯科医師が 日々の臨床について報告いたしました。
今月は 万代総合歯科診療所 笛木 と 日本歯周病学会 専門医 森デンタルクリニック 森 公祐 先生が担当致しました。
まずは 笛木が『 歯牙破折の限界に取り組む 』という演題で 症例発表を行いました。
左下奥歯が歯根まで破折(はせつ:折れてしまうこと)を起こしてしまった歯に対して、保存治療(ほぞんちりょう:抜かずに残すこと)を試みた症例に関する発表を行いました。
昨今の歯科医療においては『 科学的根拠に基づいた歯科医療 』が主軸になっています。
本症例は、基づく科学的根拠は ほとんど(全く?)ありません。
もちろん『 科学的根拠の基づいた歯科医療 』も大事です。
しかし、患者が求めているのは『 科学的根拠の基づいた歯科医療 』よりも『 この歯を何とかして抜かずに残すことへの最大限の努力 』であると考えています。
2番目は 森 先生 が『動揺歯の連結を考える』という演題で 症例発表を行いました。
今回は歯科衛生士専門学校の学生さんがオープン参加してくれました。
歯周病の進行によって、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が失われることにより、歯の動揺が顕著になってくることもあります。
こうなってしまいますと、隣り合う歯同士で 時に虫歯でもない部分を削ってでも 連結のかぶせものを装着して固定(ラグビーのスクラムの要領)することもあります。
患者側の皆様が従事する業界においても『 ゼロリスク・ハイリターン 』というものは ほぼ存在しないと思われます。
皆様が顧客側に提供する ほとんどの 商品・製品・サービスは『 何らかのマイナスはあるけれども それ以上の利益を得る 』ということに基づいているかと思います。
一部の『 情報弱者 』と呼ばれる方々向けに、今もなお 患者さんの口腔内を診る前から『 歯を抜かない・削らない 』と謳う歯科医院の存在があります。(『 なるべく・できるだけ 』を追加しても同じです。)
情報弱者 のカテゴリーにいる方々は、このような表現に いとも簡単に飛びついてしまいます。
我々 KDRI メンバーは『 患者さんにウケること 』ではなく『 患者さんに真の利益になること 』を提供していることを、森 先生が示してくれました。
毎月第2水曜日 19:30~ 例会を行っています。
私たちは志を共にできる仲間を募集しています。
また、準会員として例会参加(症例発表は任意)することも可能です。
当会の臨床への取り組みや、雰囲気を感じ取るには良いかと思います。
※入会希望の方は
森 デンタルクリニック 027-289-5656 まで ご連絡ください。
文責:万代総合歯科診療所 笛木 貴