KDRI 北関東歯科臨床研究会 群馬 2018.08 コラム 皆様が普段使用している歯磨き粉のうち、『 ツブ入り歯磨き粉 』を使用している方はいませんでしょうか?
これらの製品は『 ツブがスキマに入り込んで汚れを かき出す! 』とのフレコミで、一時期はテレビ等のコマーシャルでよく宣伝されていました。
ところが臨床の現場では、この歯磨き粉を使用した患者さんの口腔内を拝見すると、『 スキマに入ったまま出てこない 』という事を多く見かけます。
臨床例:右下奥歯の欠損部へのインプラント治療
初診時。右下最奥の歯が欠損しており、インプラント治療を行う予定。
インプラントの仮歯を外したところです。歯肉のところにツブがあるのが確認できます。
この拡大写真です。ツブがはいりこんだまま、自然には排出されません。
このように、残ったツブは細菌繁殖の温床となり、これがもとで歯肉の感染・炎症を引き起こすことが危惧されます。
もし、これらの歯磨き粉を使用されている方がいましたら、即刻使用を中止してください。
なるべく早く歯周病治療のできる歯科医院を受診して、ツブ残留の有無の確認をしてもらって下さい。
文責:笛木